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JavaScript の async / await

by WebSurfer 2022年11月25日 18:50

JavaScript の async / await の使い方について思い違いをしていました。また同じミスを犯さないように、どういうことだったかを以下に書いておきます。

例として、GET 要求を受けると 2 秒後に以下の JSON 文字列を返す Web API から fetch を使って応答を取得するサンプルを書きました。

{"id":5,"name":"スライムマン"}

JavaScript のコードは以下のようにし、ボタンクリックなどのイベントで asyncTest を実行します。

const fetchHero5 = async () => {
    const response = await fetch("/api/values/5")
    const data = await response.json();
    console.log(data.name);
};

const writeLog = () => {
    console.log("writeLog の実行");
}

// 同期的に順番に実行される
function asyncTest()
{
    fetchHero5();
    writeLog();
}

fetchHero5 の中で await で待機しているので、asyncTest の中の fetchHero5 の呼び出しでまず Web API からの応答の "スライムマン" がコンソールに書き込まれ、その後 writeLog が呼び出されて "writeLog の実行" が書き込まれると思っていたのですが、そうではなかったです。

結果は以下の通りで、思っていたのと逆の順序でした。

コンソール書き込み

asyncTest は同期関数でその中の fetchHero5() と writeLog() は同期的に実行されます。つまり、同期的に順番にまず fetchHero5 が呼ばれ、fetchHero5 の完了後 writeLog が呼ばれるという動きになります。

ここで、fetchHero5 は async が付与された非同期関数であるということが、自分が思っていた結果と違ったことになった原因のようです。

現代の JavaScript チュートリアル の記事 Async/await に "async は関数が promise を返すことを保証し、非 promise をその中にラップします" という説明があります。

ということは、fetchHero5 が呼ばれると即 Promise が返され、その時点で fetchHero5 は完了とみなされて、次の writeLog が呼ばれてコンソールに "writeLog の実行" と書き込んだということのようです。

その後、Web API からの応答の処理は fetchHero5 から返された Promise が行うようです。Promise オブジェクトが fetch で Web API を呼んで 2 秒後に応答が返ってきてから "スライムマン" と書き込んだということだと思います。

fetchHero5() で "スライムマン" と書き込んだ後で、writeLog() で "writeLog の実行" と書き込む(上の画像の順序を反対にする)には、asyncTest に async を付与してを非同期関数にし、その中の fetchHero5 に await を付与してそこで待機するようにします。

すなわち以下のようなコードにします。

async function asyncTest()
{
    await fetchHero5();
    writeLog();
}

結果は以下の通りとなります。

コンソール書き込み

上のコード例で、一番下位の関数 fetch, json は Promise を返します。その上位の関数 fetchHero5 も async が付与されているので Promise を返します。そういう形で Promise が下位から上位に伝搬して行くので、上のコード例でのように最上位の関数 asyncTest を非同期にして、そこで await を使って fetchHero5 の完了を待機すると期待したようになるということのようです。

.NET アプリの Microsoft のドキュメント「非同期プログラミングのベスト プラクティス」には "上から下に (または下から上に) 非同期コードが他の非同期コードを呼び出す、または呼び出される場合に最もうまく機能する" ということがに書かれています。

それは JavaScript でも同じことなのかもしれません。

(自分用のメモ: 検証に使ったのは VS2022 の MvcCore6App2 プロジェクトの Home/Api)

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JavaScript

JavaScript の非同期関数

by WebSurfer 2022年11月23日 12:12

JavaScript の習得が遅々として進まない自分には、昔は無かった class とか => とか、さらには非同期関数とかが出てきて、Q&A サイトなどでの話題についていけない状況にあります。(汗)

というわけで、JavaScript の非同期についてちょっとだけ勉強してみました。以下に勉強したことを忘れないように書いておきます。

まず、非同期関数ですが、MDN のドキュメント「非同期関数」の説明が自分的には分かりやすいと思いました。

そのドキュメントによると "非同期関数は async キーワードで宣言され、その中で await キーワードを使うことができます" ということで、ドキュメントのサンプルコード(下に転載します)の asyncCall を非同期関数と呼ぶようです。

function resolveAfter2Seconds() {
  return new Promise(resolve => {
    setTimeout(() => {
      resolve('resolved');
    }, 2000);
  });
}

async function asyncCall() {
  console.log('calling');
  const result = await resolveAfter2Seconds();
  console.log(result);
  // expected output: "resolved"
}

asyncCall();

非同期関数の利点は、"async および await キーワードを使用することで、プロミスベースの非同期の動作を、プロミスチェーンを明示的に構成する必要なく、よりすっきりとした方法で書くことができます" ということだそうです。

ということで、上で言う「プロミスベースの非同期の動作」すなわちコードに出てくる Promise, resolve が JavaScript における非同期関数の核心のようです。

まず、Promise というのは何かですが、自分的に分かりやすかったのは「現代の JavaScript チュートリアル」の Promise と「JavaScript Primer」の [ES2015] Promise という記事でした。(MDN のドキュメント「プロミスの使用」も読みましたがほとんど分かりませんでした)

記事に書いてあったことを要約して以下に書きます。(解釈が間違っているところもあるかも)

Promise は非同期処理の最終的な完了もしくは失敗を表すオブジェクトで、基本的に以下のように作成します。

let promise = new Promise((resolve, reject) => {
  // 処理
});

上の Promise コンストラクタの引数に渡している関数 (resolve, reject) => { // 処理 } は executor と呼ばれる関数で、resolve と reject という 2 つの引数を取ります。

resolve と reject は JavaScript に定義済みのコールバックで、以下のように executor の結果に応じていずれかを呼び出す必要があります。

  • resolve(value) – 正常に終了した場合。Promise の result プロパティを value に設定。
  • reject(error) – エラーが発生した場合。Promise の result プロパティを error に設定。

具体例は上のコードの resolveAfter2Seconds 関数を見てください。Promise オブジェクトを生成してそれを戻り値として返すようにしています。

asyncCall 関数が resolveAfter2Seconds 関数を呼ぶと、resolveAfter2Seconds 関数は Promise オブジェクトを生成して即座に戻り値として返します。

Promise コンストラクタの引数の executor 関数は new Promise の時点で自動的かつ即座に実行されます。

executor 関数内の setTimeout により 2 秒後に resolve('resolved') が呼ばれて、Promise オブジェクトの result プロパティは 'resolved' という文字列に設定されます。

asyncCall 関数内で resolveAfter2Seconds 関数に await が付与されているところに注目してください。await よって、resolveAfter2Seconds が戻り値として返した Promise が resolve されるまで次の行の console.log(result); には進まず待機します。

さらに await によって Promise オブジェクトの result プロパティのオブジェクトが取り出されて渡されます。上のコード例では resolve('resolved') としているので 'resolved' という文字列が渡されます。

そのあたりは C# の非同期処理で使う Task<T>, async, await と同様なようです。

実際に使ってみると理解が深まると思って、先の記事「canvas の画像をアップロード (その 2)」の JavaScript のコードに非同期関数を適用してみました。そのコードを載せておきます。

input type="file" でファイルの選択が完了すると発生する change イベントのリスナを非同期関数式にして、その中で Promise を使った関数 CreateDataUrl と CreateImage を await を付与して呼び出すようにしています。詳しくはコード内のコメントを見てください。

@{
    ViewData["Title"] = "Canvas2";
}

<h1>Canvas2</h1>

<input type="file" id="file1" />
<input id="button1" type="button" value="Upload" style="display:none;" />
<br />
<div id="msg"></div>
<canvas id="mycanvas"></canvas>
<div id="result"></div>

@section Scripts {
    <script type="text/javascript">
        //<![CDATA[

        const maxFileSize = 500000;
        const allowedContentType = "image/jpeg";

        const maxWidth = 500;
        const maxHeight = 500;

        let inputFile, uploadButton, msgDiv, myCanvas, resultDiv;

        // input type="file" から取得できる File オブジェクトを引数
        // に渡す。FileReader オブジェクトを生成して readAsDataURL 
        // メソッドで Data url を生成し、resolve コールバックの引数
        // に設定する 
        const CreateDataUrl = file => {
            return new Promise(resolve => {
                const reader = new FileReader();
                reader.addEventListener('loadend', 
                                e => resolve(e.target.result));
                reader.readAsDataURL(file);
            });
        };

        // Data url を引数に渡す。Image オブジェクトを生成しその 
        // src に Data url を代入。ロード完了後の Image オブジェ
        // クトを resolve コールバックの引数に設定する
        const CreateImage = dataUrl => {
            return new Promise(resolve => {
                const img = new Image();
                img.addEventListener('load', 
                                     e => resolve(e.target));
                img.src = dataUrl;
            });
        };

        // DOMContentLoaded イベントで初期設定を行う
        window.addEventListener('DOMContentLoaded', () => {

            inputFile = document.getElementById("file1");
            uploadButton = document.getElementById("button1");
            msgDiv = document.getElementById("msg");
            myCanvas = document.getElementById("mycanvas");
            resultDiv = document.getElementById("result");

            if (window.File && window.FileReader && window.FileList) {

                uploadButton.addEventListener('click', uploadImage);

                // リスナを非同期関数式にして、リスナの中で Promise 
                // を使った関数 CreateDataUrl と CreateImage を 
                // await を付与して呼び出す。
                inputFile.addEventListener('change', async () => {
                    resultDiv.innerText = "";

                    if (ClientValidate(inputFile) == false) {
                        uploadButton.style.display = "none";
                        myCanvas.style.display = "none";
                        return;
                    }

                    //  選択された画像の Data url を取得
                    let dataUrl = 
                        await CreateDataUrl(inputFile.files[0]);

                    // 画像をロードした Image オブジェクトを取得
                    let img = await CreateImage(dataUrl);

                    // canvas に画像を描画
                    DrawImageOnCanvas(img);
                });
            }
            else {
                inputFile.style.display = "none";
                myCanvas.style.display = "none";
                msgDiv.innerText =
                    "File API がサポートされていません。";
            }
        });

        // 選択されたファイルの検証のためのヘルパ関数
        function ClientValidate(fileUpload) {
            msgDiv.innerText = "";

            if (fileUpload.files[0] == null) {
                msgDiv.innerText = "ファイルが未選択です。";
                return false;
            }

            if (fileUpload.files[0].type != allowedContentType) {
                msgDiv.innerText = "選択されたファイルのタイプが " +
                    allowedContentType + " ではありません。";
                return false;
            }

            if (fileUpload.files[0].size > maxFileSize) {
                msgDiv.innerText = "ファイルのサイズが " +
                    maxFileSize + " バイトを超えています。";
                return false;
            }

            return true;
        }

        // 画像が読み込み済みの Image オブジェクトを引数に受け取る。
        // その画像を指定されたサイズに縮小して canvas に描画
        function DrawImageOnCanvas(image) {
            // オリジナル画像のサイズ
            const w = image.width;
            const h = image.height;

            let targetW, targetH;
            const context = myCanvas.getContext('2d');

            if (w <= maxWidth && h <= maxHeight) {
                // w, h ともに制限 maxWidth, maxHeight 以内 ⇒
                // そのままのサイズで canvas に描画
                myCanvas.setAttribute('width', w);
                myCanvas.setAttribute('height', h);
                context.drawImage(image, 0, 0);
            }
            else if (w < h) {
                // w, h どちらかが制限オーバーで h の方が大きい ⇒
                // 高さを maxHeight に縮小
                targetH = maxHeight;
                // 幅は高さの縮小比率で縮小
                targetW = Math.floor(w * targetH / h);
                myCanvas.setAttribute('width', targetW);
                myCanvas.setAttribute('height', targetH);
                context.drawImage(image, 0, 0, targetW, targetH);
            }
            else {
                // w, h どちらかが制限オーバーで w の方が大きい ⇒
                // 幅を maxWidth に縮小
                targetW = maxWidth;
                // 高さは幅の縮小比率で縮小
                targetH = Math.floor(h * targetW / w);
                myCanvas.setAttribute('width', targetW);
                myCanvas.setAttribute('height', targetH);
                context.drawImage(image, 0, 0, targetW, targetH);
            }

            uploadButton.style.display = "inline-block";
            myCanvas.style.display = "block";
        }

        // canvas の画像データを DataURL 形式で取得し、JSON 文
        // 字列を組み立てて fetch API でサーバーに送信する
        async function uploadImage() {
            const context = myCanvas.getContext('2d');
            const dataUrl = context.canvas.toDataURL("image/jpeg");
            const params = {
                method: "POST",
                body: '{"imgBase64":"' + dataUrl + '"}',
                headers: { 'Content-Type': 'application/json' }
            }
            const response = await fetch("/api/Canvas", params);
            if (response.ok) {
                const message = await response.text();
                resultDiv.innerText = message
            } else {
                resultDiv.innerText = "アップロード失敗";
            }
        }

        //]]>
    </script>
}

非同期関数がある程度理解できれば、先の記事「canvas の画像をアップロード (その 2)」のコードに比べてかなり読みやすくなったような気はします。

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JavaScript

Task.Delay メソッドの謎 (続き)

by WebSurfer 2021年7月28日 18:56

先の記事「Task.Delay メソッドの謎」の続きです。謎はまだ完全には解けていませんが、その後調べて分かったことをこの記事に書きます。(先の記事に続けて書くと長くなりすぎるので分けました)

まず、Microsoft のドキュメント Task.Delay メソッドの説明に書いてある "遅延後に完了するタスクを作成します" の「タスクを作成」とはどういうことかですが、それについては .NET Framework 4.8 ライブラリのソースコード Task.cs の Task.Delay メソッドを調べてみました。

ソースコードを簡略化して書くと以下のようになります。つまり、Task.Delay で System.Threading.Timer のインスタンスを生成し、それを Task クラスにラップして返しています。

public class Task
{
    public static Task Delay(int millisec)
    {
        var promise = new DelayPromise();

        promise.Timer = new System.Threading.Timer(
                            state => ((DelayPromise)state).Complete(),
                            promise,
                            millisec,
                            Timeout.Infinite);
        return promise;            
    }

    private sealed class DelayPromise : Task
    {
        internal System.Threading.Timer Timer;

        internal void Complete()
        {
            if (Timer != null) Timer.Dispose();
        }
    }
}

という訳で Task.Delay メソッドで作成されたタスクの実体は System.Threading.Timer ということは分かりました。

次なる謎は先の記事の Task.Delay を使ったサンプルコードの動きです。

先の記事のサンプルコードは、メインスレッドで 100 個の WorkAsync メソッドを同期的に順次開始し、await Task.WhenAll ですべての WorkAsync メソッドの完了を待機するという形になっています。WorkAsync メソッドには await Task.Delay(3000) が含まれています。サンプルコードを簡略化して書くと以下のようになります。

public async Task<string> WorkAsync(int number)
{
    // ・・・省略・・・
    string retunVlaue = $"n = {number}, ThreadID: {id}" +
                        $", start: {start:ss.fff}, ";
 
    await Task.Delay(3000);

    // ・・・省略・・・
    return retunVlaue;
}

public async Task ForLoopAsync()
{
    // ・・・省略・・・
 
    Task<string>[] taskResults = new Task<string>[100];

    taskResults[0] = WorkAsync(0);
    taskResults[1] = WorkAsync(1);
    taskResults[2] = WorkAsync(2);
    // ・・・省略・・・
    taskResults[99] = WorkAsync(99);
 
    await Task.WhenAll(taskResults);
 
    foreach (Task<string> result in taskResults)
    {
        Console.WriteLine(result.Result);
    }

    // ・・・省略・・・
}

ForLoopAsync メソッドを実行すると、まず最初に WorkAsync(0) が実行され、その中の await Task.Delay(3000) で 3 秒待機してから WorkAsync(0) が完了し、次の WorkAsync(1) メソッドの実行に進むというように、同期的に順次 WorkAsync(0) から WorkAsync(99) まで実行されていくと思っていました。

その場合、アプリ全体の実行時間は 3 秒 x 100 = 5 分かかるはずです。しかしながら、実際は先に記事に書いたように 3 秒少々で全体が完了します。そこが謎だったのですが、デバッガを使って追いかけてみて謎が分かりました。

最初に WorkAsync(0) が実行されその中の await Task.Delay(3000); の行が実行されると、そこで 3 秒待機するのではなく直ちに次の WorkAsync(1) が呼ばれます。WorkAsync(1) の中の await Task.Delay(3000); の行が実行されると直ちに次の WorkAsync(2) が呼ばれるというように、一気に最後の WorkAsync(99) まで呼ばれるところまで進んでから await Task.Delay(3000); で待機します。

そして 3 秒の待機が終わると、WorkAsync(0) から WorkAsync(99) の await Task.Delay(3000); の次の行から return retunVlaue; までが一気に実行され、戻り値が Task<string> 型の配列 taskResults に代入されるという動きになります。

それゆえアプリ全体の実行時間は 3 秒少々しかかからないという結果になったようです。

サンプルコードの実行時間が 3 秒少々しかかかからなかった理由は分かりましたが、なぜ WorkAsync(0) から WorkAsync(99) のそれぞれで同期的に 3 秒待機してから次に進むのではなく、WorkAsync メソッドが最初から最後まで一気に呼ばれてから待機するのかは分かりません。

ちなみに、Task.WhenAll は使わないで各 WorkAsync メソッドに await を付与すると各メソッドの実行時に 3 秒待機してから次のメソッドが実行されるようになります。

string[] stringResults = new string[100];
stringResults[0] = await WorkAsync(0);
stringResults[1] = await WorkAsync(1);
stringResults[2] = await WorkAsync(2);
// ・・・省略・・・
stringResults[99] = await WorkAsync(99);

Task.WhenAll が影響しているような気がしますが、どうも自分には Task とか Timer に関する理解が致命的に欠けているようで、そのあたりメカニズムが分かりません。勉強が足りないようです。


以下はオマケです。

上のような自作 Task.Delay メソッドのコードを実装しても期待通りには動きませんでした。原因不明ですが、いろいろ試した結果とそれに基づく想像を備忘録として以下に書いておきます。

当たり前ですが、.NET Framework ライブラリを使って await Task.Delay(3000) とした場合はそこで 3 秒待機した後次の行に進みます。ところが、上の自作コードを使って Task.Delay(3000) というように「タスクを作成」してそれを await するとそこで止まってしまいます。()

DelayPromise コンストラクタを呼び出して作成した Task なので「タスクを作成」した時点では TaskStatus は Created になります。その後 TaskStatus は Created のまま変わらないので await するとそこで止まってしまうということのようです。 (TaskStatus が RanToCompletion にならないと await は抜け出せないようです)

Task を Start するコードを追加すると、TaskStatus は WaitingToRun ⇒ Running ⇒ RanToCompletion と変わっていきますが await で待機しません。設定した遅延時間の 3 秒後に Complete コールバックに制御は飛んでくるので Task は期待通り動いているようですが、.NET Framework の制御を外れて勝手に動いているという感じです。

ただし、普通に Task コンストラクタで Task を生成して Start する場合、例えば以下のようにすると .NET Framework の制御下で動くようです。(Start しないと TaskStatus は Created のまま変わらず、await で止まってしまうのは上と同じです)

Task t = new Task(() =>
    { 
        Console.WriteLine("new Task"); 
        Thread.Sleep(3000); 
    });

t.Start();
await t;

t.Start(); で TaskStatus は WaitingToRun となり、Thread.Sleep(3000); を抜けて Task が完了すると RanToCompletion に変わります。上のコードのように await t; とすると期待通りそこで待機します。await で待機中に Task が完了し TaskStatus が RanToCompletion に変わってから await を抜けるという感じです。

ちなみに、.NET Framework ライブラリの Task.Delay は Start せずとも TaskStatus は WaitingForActivation になって、設定した遅延時間の後 RanToCompletion になります。await で待機した場合は、待機中に Task が完了して TaskStatus が RanToCompletion になると await を抜けるようです。

ライブラリの場合は、await による .NET Framework の制御が働くよう、ライブラリに定義してある下記の Task のコンストラクタで設定される m_stateFlags が良しなに計らってくれているような気がします。(想像&気がするだけです)

internal Task()
{
    m_stateFlags = TASK_STATE_WAITINGFORACTIVATION | 
                   (int)InternalTaskOptions.PromiseTask;
}

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.NET Framework

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2010年5月にこのブログを立ち上げました。主に ASP.NET Web アプリ関係の記事です。

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